今朝、根来山げんきの森に行ってきました。
ここは根来鳥獣保護区が拡張されて新たに鳥獣保護区となったところです。今年根来鳥獣保護区の更新のための調査の年で、ボクが担当することになりました。今日は下見、明日本調査に入ります。
げんきの森はずいぶん昔のまだまだ整備が始まった頃に何度か観察会講師として来た事がありますが、今のように整備されてからは初めて来ました。中央の道路はアスファルトで舗装されているのにはびっくりしましたが、周辺の枝道は昔ながらの山道で、春の花がたくさん咲いていました。また、シジュウカラ(Parus minor)やヤマガラ(Parus varius)、メジロ(Zosterops japonica)などがよくさえずっており、早くもコマドリ(Erithacus akahige)のさえずりも聞くことができました。ここでのコマドリの記録は今までなかったのでは、とのことでした。イカル(Eophona personata)やシメ(Coccothraustes coccothraustes)、ノスリ(Buteo japonicus)なども見られ、明日の調査が楽しみです。今日は調査じゃなかったので、落ち着いて周りの植物などを記録しながら歩きました。
前線が近いためか、風が強くてなかなか被写体の植物はじっとしてくれませんが、たくさんの鳥や植物が見られてよかったです^^
春一番に見られる植物で、地味ながらボクのお気に入りの植物は、このモエギスゲで(Carex tristachya)す。萌黄色の名前が付いている小さなスゲで、雄小穂と雌小穂が花茎の上部に密接して付けるのが特徴です。拡大してみると、細い雄花の鱗片の両側がレモンイエローでとてもきれいです。こんな細かなところを気に入るボクって・・・ (A^^;)
花をよく見てみると、まず少し下部にある雌花が咲き、白くて3裂した柱頭を横にピンと張り出して糸くずが付いたようになっています。

雌性期が過ぎると、糸くずのような柱頭は下に垂れるようになり、かわって上部の雄花から葯が伸びだし、花粉を飛ばすようになります。

自家受粉を防ぐために雌性先熟にしてるのです。花粉がよりよく飛ぶように雄小穂の方を高く付けるのもなかなかよく考えています。