明神岩のところには、ナガバノタチツボスミレ(Viola ovato-oblonga)が咲いていましたが、「見てくださ~い」と言いながら撮影を忘れてしまいました。
 
さらに下っていくと、ヤマネコノメソウ(Chrysosplenium japonicum)の小さな群落がありました。
 
イメージ 1
 
この前はアップでしたので、今回は引いた写真です。緑と黄色が本当に春らしくてかわいい花です。茎に付く葉が互生しているのがわかります。
 
急な坂道をどんどん下り、中央コースの入り口付近まで行くと、いつものようにムラサキケマン(Corydalis incisa)が出迎えてくれました。
 
イメージ 2
 
小さくて立体的な花は、撮影が難しいです。以前はケシ科に分類されていましたが、Cronquist分類でも、もちろんこのブログで採用しているAPGⅢ分類体系でも、ケマンソウ科に分類されています。
 
中央コース入り口に出る直前に、スミレが咲いていました。
 
イメージ 3
 
丸っぽくて毛があり少し白っぽい葉で、タチツボスミレ類のように茎を出していません。コスミレ(Viola japonica)です。ここに生えていることは今まで気付きませんでした。
 
スミレ類は分類が難しいので、花の側面や内部の写真は必須です。まずは横から。
 
イメージ 4
 
続いて正面。
 
イメージ 5
 
側花弁の基部に毛が生えています。コスミレの品種ヒゲコスミレ(Viola japonica f. barbata)のようです。
 
山道を抜け、車道に出ました。ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、オオイヌノフグリ(Veronica persica)などの昔からの帰化植物に加えて、ミチタネツケバナ(Cardamine hirsuta)、シラホシムグラ(Galium aparine)などの新帰化植物がいっぱいです。
 
参加者の方が、すごいオオイヌノフグリを見つけて見せてくれました。
 
イメージ 6
 
右の普通サイズのオオイヌノフグリに比べて倍くらいの大きさがあり、びっくりしました。葉は同じくらいのサイズです。4倍体なのでしょうか? こういう個体を選抜すれば、そのうち園芸種として人気が出るかもしれません。
 
やっと出発地点の田代コース入り口に到着。まとめをしてから解散しようと思っていると、そこにこんなものが転がっていました。
 
イメージ 7
 
ニホンジカ(Cervus nippon)の頭骨です。狩猟をした人が捨てたのかもしれませんが、このあたりにも稀にシカが出没することがある、といううわさもあります、大峰・大台山系で増えすぎたシカがこちらの方にも放浪してきている証拠かもしれません。シカが増えると、植生も一気に単調になり、ダニやヤマビル(Haemadipsa zeylanica japonica)の広がる原因にもなります。要注意です。
 
ここで皆さんと解散。ボクはそのあと紀の川河川敷にクサボケ(Chaenomeles japonica)の花を確認に行ってみました。
 
イメージ 8
 
まだまだ咲き始めの感じでしたが、何とかきれいな花を見ることができました。いつもなら3月中にはいっぱい咲いているのに、今年は本当に遅い春です。