堤防上には、ナヨクサフジ(Vicia villosa subsp. varia)以外にも、マメ科の植物が何種類か見られます。まずは一番有名なカラスノエンドウ(Vicia sativa subsp. nigra)

このマメで草笛を作って子供の頃はよく吹いて遊びました。その音から「シービー」って呼んでました。
次はスズメノエンドウ(Vicia hirsuta)

こちらは白くて小さな花が一つの花序の中にたくさん付きます。なぜか今年は我が家の庭にもいっぱい生えてきて困っています (A^^;)
最後にこの中間サイズのカスマグサ(Vicia tetrasperma)

こちらは一つの花序に2つ紫色の花をつけます。「カ」ラスノエンドウと「ス」ズメノエンドウの間(ま)のサイズなので、カスマグサです。トウリと呼ばれていたヘチマ(Luffa cylindrica)が江戸時代に洒落てヘチマと呼ばれるようになったのと同じ発想です。
ノヂシャ(Valerianella locusta)もたくさん咲いていました。

オミナエシ科の小さな植物で、花も数mmしかありません。グリム童話のラプンツェルはこのノヂシャのことで、魔法使いの庭のラプンツェル(ノヂシャ)を無断で食べた女性が魔女に見つかり、女の赤ちゃんが生まれたら魔女が連れて行くと約束させられ、魔女に連れて行かれた赤ちゃんはラプンツェルと名付けられて高い塔の上に監禁状態で育てられて・・・、というお話です。
こんな小さな植物でも、畑に植えれば食べる程度に大きく育つのかなあ? 日本じゃ誰も食べないのに。
カンサイタンポポ(Taraxacum japonicum)もたくさん咲いています。

花の裏側の萼片に見える部分、総苞片がタンポポ類の識別のポイントの一つになっています。これは全く反り返っていませんので、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)の血は入っていないようです。
オッタチカタバミ(Oxalis dillenii)もきれいに咲いていました。

花序が立ち上がり、その途中から枝分かれするように複数の花をつけるのはいい特徴ですが、托葉がハート型にならないこともカタバミ(Oxalis corniculata)との違いです。
調査地最後の地点に、アリアケスミレ(Viola betonicifolia var. albescens)がたくさん咲いていました。

栄養状態がいいのか、どの株も見事にたくさんの花をつけていました。
今回、文字を12ptにしてみましたが、読みやすくなりましたでしょうか?