弥山山頂で、クロジ(Emberiza variabilis)の囀りが八経ヶ岳側から聞こえてきました。期待しながら13時15分頃に八経ヶ岳に向いました。
まずは下り (A^^;) そのまま登らせてくれたらいいのにっていつも思います。左手にはシカ除けフェンスがあり、その中は植物がいっぱい。でもフェンスの外側には貧弱な植生が広がるだけです。フェンスの範囲をどんどん広げれば、まだ植生の回復が望めるという証拠かもしれません。
いよいよシカ除けフェンスの中に。このあたりからもクロジの囀りがよく聞こえました。大普賢ではたった1個体しか聞けなかった囀りが、ここでは普通に聞こえてきます。紀伊半島ではこの大峰山系にごくわずかに繁殖するクロジ。今回は何個体もの囀りをしっかり録音することができました。
フェンス内に入ってすぐに、ハスノハイチゴ(Rubus peltatus)が実をつけているのを発見。

名前のようにハス(Nelumbo nucifera)の葉と同じく葉柄が葉の中ほどについています。果実もなんか変 (A^^;) まだ未熟ですが、熟せば美味しいのかなあ?
果実は下垂しますが、花も下向きで撮影がたいへんです。

これは2008年6月中旬に稲村ヶ岳での撮影。花の中を見上げながら撮った写真は

こんな感じの大きな花でした。
同じくバラ科でこちらも絶滅危惧種のミヤマモミジイチゴ(Rubus pseudoacer)はちょうど花の時期でした。

この花もうつむきかげんに咲くために、花のアップが撮りにくいこと (A^^;) でもがんばって撮ってみました。

ハスノハイチゴに比べるとおとなしい花です。いっぱい咲いていましたが、なかなかきれいな花は見つかりませんでした。
その先には、オオヤマレンゲ(Magnolia sieboldii subsp. japonica)の群落がありました。

こちらもなかなかきれいに咲いている花が見つかりませんでしたが、たくさんある花の中にこんなにきれいに咲いているものが見つかりました。やっぱりこれを見なくっちゃ^^
他にも、ハリギリ(Kalopanax septemlobus)やサンカヨウ(Diphylleia grayi)など、柵の外じゃ見られないような植物をいっぱい見ることができました。シカがここまで増えなければ、きっと他でも見られたはずなのですが (A^^;)
柵を出て八経ヶ岳の山頂に立ったあと、再び柵を越えて弥山に戻り、尾根筋の道を戻り登山口まで戻りました。登山口に着く直前に、マタタビ(Actinidia polygama)が咲いているのに気付きました。

花の時期にはところどころの葉が半分白いペンキを塗ったように白くなります。ネコを飼ってたら少し葉をもらって帰るのですが (A^^;)
ヤマアジサイ(Hydrangea serrata var. serrata)もまだ咲いていました。

色が濃くてすごくきれいでした。
14時20分くらいに弥山小屋を出て、着いたのが16時50分頃。ちょうどいい時間帯でした^^