スーパー林道途中にはところどころに駐車場があり、美しい景色をゆっくりと満喫することができます。その一つに車を止めて辺りを見回すと、岩場に白い花が咲いていました。

撮影した段階ではコメツツジ(Rhododendron tschonoskii)だと思っていたのですが、花弁が4裂していること、葉に3本の葉脈がはっきりと見えることなどから、オオコメツツジ(Rhododendron tschonoskii subsp. trinerve)だとわかりました。
オオコメツツジはYListではコメツツジの亜種扱いですが、山渓図鑑では別種扱いになっています。
この近くでは、キリンソウ(Phedimus aizoon var. floribundus)も咲いていました。

ベンケイソウ科の植物。なかなかきれいです。
スーパー林道沿いにはたくさんの滝が見られます。そのうち最も迫力のある滝は「ふくべ大滝」です。

ここにも駐車場と展望台があります。
展望台のところにマツムシソウ(Scabiosa japonica)が咲いていました。

まだこの時期では咲き始め。花はここでしか見ることはできませんでした。キク科のように見えますが、周辺の花は舌状花ではなく、個々の花の形状もキク科とは異なっています。これはマツムシソウ科の植物です。
展望台から崖の下の方を覗いてみると、見慣れない赤い実をつけた低木がありました。ドクウツギ(Coriaria japonica)です。

とても有名な毒草ですが、大阪や和歌山では見ることができません。
それにしても、垂直の崖の怖いこと (A^^;) と言いながらも、さらにのぞいていると、美しいナデシコの仲間が咲いています。望遠で撮影しましたが、思うような写真は撮れませんでした。幸いスーパー林道終点で折り返して戻る途中、道沿いにも咲いているのを見つけ、パチリ^^

シナノナデシコ(Dianthus shinanensis)でした。園芸種と見間違うくらいのきれいさです。
ここにはカライトソウ(Sanguisorba hakusanensis)も咲いていました。
もっと早い時間帯でしたら、これらの花にたくさんのチョウがやってくるのですが、16時からではさすがに遅すぎます (A^^; ) 見られたのはわずかにこれ。

クジャクチョウ(Inachis io geisha)です。コンクリートの斜面に止まっていました。とても美しいチョウですが、ちょっと擦れていました。
白山スーパー林道は入場できる時間帯が限れています。おもしろそうなところで止まりながらゆっくりと見ていたおかげで、閉鎖される直前までこの中でいることになり、職員の方に途中で声をかけられたりしました。
翌日は新穂高岳に少しだけ寄ることになり、こちらも楽しみです。