今回のバンディングではあまり成果が上がらなかった分、合間の時間に周囲の植物や昆虫などを見てまわりました。
まずは毎年必ず出てくれるツチアケビ(Cyrtosia septentrionalis)

今年もいつもの場所にちゃんと出ていました。美味しそうでもけっして食べてはいけません。翌日唇がこのツチアケビのようになる、そうです^^
花はこんな感じです。

花が咲いているとちゃんとランの仲間だとわかりますが、土からにょきっと生えた真っ赤な実を見て、これがランだと想像できる人はあまりいないようです。葉緑体を持たず、菌類(ナラタケ)と共生しています。共生と言っても、一方的にツチアケビがナラタケの菌糸を食べているのかもしれません (A^^;)
同じく葉緑体を持たない植物、ギンリョウソウモドキ(Monotropa uniflora)も出ていました。

残念ながら少し前に来た台風のせいで花が痛んでいて、黒く変色しています。痛んでなければこんなにきれいなのですが (A^^;)

ギンリョウソウ(Monotropastrum globosum)に比べると白い部分がややクリーム色っぽく、開花期も晩夏から初秋です。果実もギンリョウソウは液果なのに対してギンリョウソウモドキは花が終わると上向きに堅い実(蒴果)を作ります。

ギンリョウソウもギンリョウソウモドキも、どちらもツツジ科に分類が変更になっています。
果実もたくさんなっていました。まずはアケビ(Akebia quinata)。たくさん実をつけていました。

とっても美味しそう^^ 網場に持って行けば捕獲効率が上がるのではないか、と考えたのですが、人間の浅はかな考えにそうやすやすと鳥が乗ってくれないということがわかっただけでした (A^^;)
鳥にとってのご馳走はクマノミズキ(Cornus macrophylla)です。

人間が食べても到底美味しいとは思えないのですが、鳥にとってはとってもご馳走のようで、ヒタキ類やメジロなどがよく食べに来ていました。珊瑚のように赤い花柄と青藍色の実は遠くからでも目立ちます。
ツルニンジン(Codonopsis lanceolata)も咲いていました。

アキチョウジ(Isodon longitubus)も少し咲いていました。

青い花は秋らしくてとてもきれいです。もっと群生してくれればいいのに、ここではあまり個体数が多くないのは残念です。