紀伊半島のブナ林にはたくさんの生き物が住んでいます。鳥や植物にもブナ林特有のものがたくさんありますが、昆虫にもブナ林特有のものがたくさん見られます。
まずはセダカテントウダマシ(Bolbomorphus gibbosus)

テントウムシの仲間ではなくゴミムシダマシの仲間で、名前のように背中がぽっこり高くなっています。紀伊半島特産種です。
これに似た名前のカミキリムシがいます。イワワキセダカコブヤハズカミキリ(Parechthistatus gibber shibatai)です。

セダカコブヤハズカミキリは後翅が退化していて、地域ごとに多くの亜種に分けられています。大阪南部のものはこの亜種のようです。
クワガタにも里山では見られないものがいます。このオニクワガタ(Prismognothus angularis)もそのひとつ。

これは♂ 先が2叉したクワが上向きに曲がり、内側にぎざぎざが付いています。
ムツセモンササキリモドキ(Nipponomeconema mutsuense)も見られます。

といっても、実はこの虫、狩蜂につかまって麻酔をされ、巣穴に運ばれている最中に落としていったものを見ただけです。ハチはどんどんこのバッタを運んでいましたが、この時以外にまだ見たことがありません。
ニホントビナナフシ(Micadina phluctainoides)も見られます。

ナナフシにしては珍しく羽を持って飛ぶことができます。
カメムシの美麗種、ツノアオカメムシ(Pentatoma japonica)も見ることができます。

とても美しい種ですが、匂いをかぐことはやめておきたいです (A^^;)