このブログを開設した時は、少なくとも週1回は更新しようと決めていたのですが、とうとう先月は1度も更新できずに終ってしまいました (A^^;)  時々見に来てくださった皆さんにはたいへん申し訳なく思っております。本職の方が忙しく、なんだか更新するだけのエネルギーをなくしていました (A^^;)
 
といいながら、もう7月も中旬! さすがに更新しなければいけません。今年は大峰山系の稲村ヶ岳に5月初旬と7月初旬に登ってきました。7月下旬にも登る予定ですので、まずは5月の第1回目の様子からスタートです。
 
今年の春は季節の移りが本当に遅く、登山口に着くとヤマエンゴサク(Corydalis lineariloba)が道沿いにたくさん花をつけていました。
 
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ジロボウエンゴサク(Corydalis decumbens)によく似ていますが、花の基部にある緑の苞に切れ込みがあるのが特徴です。
 
ミヤマカタバミ(Oxalis griffithii)もたくさん咲いていました。
 
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よく似たコミヤマカタバミ(Oxalis acetosella)より開花期が1ヶ月ほど早く、花弁の基部には黄色い紋がないことでも区別できます。
 
フタバアオイ(Asarum caulescens)やエンレイソウ(Trillium apetalon)なども咲き、本当にまだ早春の様相です。
 
尾根筋まで登ると、足元に白い綿の塊のようなものがたくさん落ちていました。拾い上げてみると、
 
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ヤナギの雄花序です。花によるヤナギ類の同定には断面を観察することが大切ですので、途中でちぎって撮影してみました。
 
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雄蕊は2本で長くて葯は黄色く、花の基部に黒い苞が目立ち、白い毛が密生していること、花の基部に黄緑色の腺体がめだつことより、バッコヤナギ(Salix caprea)だとわかりました。
 
尾根筋の道沿いには、大好きなシハイスミレ(Viola violacea var. violacea)に混ざって、白い小さなスミレも咲いていました。
 
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トウカイスミレ(Viola tokaiensis)です。葉に丸みがあり、大きな鋸歯があること、白くて小さな花を付け、唇弁が他の花弁と同じくらい大きいことなどが特徴です。トウカイスミレは側花弁が無毛なのが基本ですが、こちらのものは有毛です。
 
水気の多いところには、ツルネコノメソウ(Chrysosplenium flagelliferum)が咲いていました。
 
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花が黄色くてコガネネコノメソウ(Chrysosplenium pilosum var. sphaerospermum)に似ていますが、萼片は黄緑色で平開します。
 
ワチガイソウ(Pseudostellaria heterantha)もところどころで咲いていました。
 
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樹上にはヤシャビシャク(Ribes ambiguum)もところどころで見られました。
 
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これだけの大株になるには、いったい何年かかるのでしょうか? よく見ると花が付いているようなのですが、この距離ではわかりませんでした。
 
続く