今年ももう8月。でもまだ8月 (A^^;) 既に今年はいろいろな発見の年になっています。
その発見の一つがこれ。先日訪れた兵庫県鉢伏高原で再びジョウビタキ(Phoenicurus auroreus)の繁殖を再び確認することができました。
きっかけは3年前の2013年8月5日。この鉢伏高原で同行していた女性がジョウビタキを見つけたことから始まります。「尻尾を振ってます」というのでどうせモズ(Lanius bucephalus)だろうと一瞬思いましたが、彼女がモズを知らないはずはないと思い直して双眼鏡を向けてみると、なんと冬鳥のはずのジョウビタキ! あわててカメラを構えて何枚か証拠写真を撮ったのですが、いつの間にかカメラの設定が白黒モードになっていて、あとで写真を見てがっかり (A^^;) これがそのときの写真です。
今回は3年ぶりの訪問。それ以降の2年間は夏に成鳥が見られたらしいのですが、繁殖の記録はなく、全く期待はしていませんでした。ところが今回の2泊3日の3日目に宿舎周辺の生物調査をしているとき、再びジョウビタキ若鳥を見つけました。
電線に止まっている鳥がジョウビタキだと気付き、慌ててシャッターを切ったとたんに飛ばれてしまいました。再び電線に止まってくれたので、ゆっくり近づいてなんとか撮影。
青空がバックで鳥は真っ黒け (A^^;) 色調補正をかけてやっとこの程度の写真にしかなりませんでした。
調査終了時に再び同じ場所に立ち寄って探してみたところ、再び発見。今度は光の状態のいい場所にいました。
ホバリングしてるところをまずは撮影。ボケボケですが、はっきりジョウビタキだとわかります。さらにこのあと木陰に止まってくれました。
暗くてこれまた全然シャープな写真ではありませんが、下面のボツボツ模様から今年生まれの若鳥だということがはっきりわかります。
このあと数日後に兵庫の知人の鳥類研究者が同じ場所でもう一つ別のペアが子育てをしていることを発見。今年この場所でなんと2つがいが繁殖していたということがわかりました。
3年前の発見時には北海道、長野についで日本におけるジョウビタキの3ヶ所目、最西端の記録でしたが、その後岡山県や広島県、鳥取県などでも繁殖が記録されています。とはいえ、まだまだほとんど日本での繁殖記録のないジョウビタキ。今後繁殖地が広がって日本でも留鳥として広く繁殖するようになる前兆なのか、今後とも要注目の鳥です。