先週の土曜日、恒例の龍門山観察会を行いました。
集合した時には小雨がぱらついていて、中腹の登り口でもまだ雨が降っていました。でも、好天になることを信じて登り始めました。
登り始めて少し行った所に、毎年小さなヤナギが咲いているところがあります。

サイコクキツネヤナギ(Salix vulpina subsp. alopochroa)だと思いながら、ちゃんと確認もしないままでいましたが、今回はしっかり確認しないと。

花の断面を撮影して確認してみました。これは雌花。子房は無毛で短い花柄があり、基部に基部に淡緑色の腺体が一つあります。また長く白い毛の生えた苞があり、間違いなくサイコクキツネヤナギ雌株だと確認できました。
山道を少し登ったところにナガバノモミジイチゴ(Rubus palmatus var. palmatus)が咲いていました。

下向きに咲くこの花をうまく撮影するのはなかなか難しい! 斜面を利用して、なんとか見られる写真を撮ることができました。この実はキイチゴの中では一番美味しい。来月は食べられるといいのですが^^
さらに登ると、この山の主役、ギフチョウ(Luehdorfia japonica)の食草のヒメカンアオイ(Asarum fauriei var. takaoi)が見つかりだします。

根元の落ち葉をのけると、やっぱり咲いていました。落ち葉の下に咲くこの花にはいったいどんな生き物が訪れるのでしょうか?
さらに登ると、ヒメクロモジ(Lindera lancea)が満開でした。

クロモジ(Lindera umbellata)に比べて花数が少なく、葉も細くて小さいのが特徴です。
ヒサカキも満開でした。

これは雌花で、雄しべは退化して痕跡的に残っています。雄花はもう少しだけ大きくて雄しべがたくさんあり、花数も多いので、慣れるとすぐわかります。
さらに行くと、ウバユリ(Cardiocrinum cordatum)の実が突き立っていました。

いつもはレンズを向けることもないはじけた果実ですが、とってもきれいなので、ついパチリ^^
ミヤマシキミ(Skimmia japonica var. japonica)も咲いていました。

これは雄花。雌しべは退化しています。雌花は花の数がこんなにたくさんつくことはありません。
続く